はじめに
先日の記事で少し金魚ヘルペスというワードを書いたらすごい数の問い合わせが来たので.ここで一旦まとめますね。
特に中国やタイなど外国産の金魚を合流させるときや、それらも扱っているお店から購入して国産の金魚と混泳させる際はご紹介しますヘルペス処理を行うことをオススメします。
※私は国産の金魚と外国産の金魚は混ぜるな危険!と、言っておきますね。
詳しくはまた次回以降書きます。
金魚ヘルペスとは
金魚ヘルペスは恐ろしい病気です
見た目に全く異常がないのに休息に弱っていき, 最終的には極度の貧血状態になり呼吸困難で死亡するという病です。
少し呼吸が荒いからエラ病かな?
と思って薬を投与しても全く効かずにそのまま死亡します
市販の魚病薬はすべて細菌と寄生虫にしか効かないものです。
一方、ヘルペスはウイルスです。
詳しく解説するのが難しいんですが、ウイルスは厳密に言えば生物とは言えない、というほどこれらのものとは違うんです
簡単に言えば遺伝子を持ったただのカプセルだと思ってください。
この遺伝子たちが私たちの細胞の遺伝子に割って入ってきてめちゃくちゃにしていくわけです。
ですので、普通のトリートメントじゃ、全くヘルペスに関しては無理です。
どんな薬を使ってもです
ヘルペス感染を治す薬はありません。
人間ならインフルエンザでもリレンザとかありますが、鶏のインフルだと殺処分しかないでしょう?
あれと同じで実際問題、金魚専用のウイルス薬を作ったところでいくら儲かるか?
それしか製薬会社は考えていないのが現状です
実際儲からないのは目に見えているからしないのだと思います。
薬の開発費ってすごい莫大なお金がかかりますから。
ヘルペス処理のやり方
詳しくはこちらの埼玉県の水産試験場の研究結果をご覧下さい
https://www.pref.saitama.lg.jp/b0915/kenkyuseika/kingyoherupesu-syouon.html
簡単にまとめると
33℃以上で4日以上過ごさせる
だけです。
『そんなに高温だと金魚は煮魚になるんじゃないか?』
と思われるかもしれませんが、大丈夫です。
むしろ35℃がいちばん元気な気がするくらいにへっちゃらです
✩.*˚
ここで注意点が。
このヘルペス処理、というのは
ヘルペスウイルスへの感染が起きた個体に昇温処理をしてヘルペスウイルスの抗体を作る、という作業になります。
なんと金魚は自分で抗体を作れるんです。
すごいですよね。
ですので、中国産の金魚などを合流させて1週間くらいしたら処理を開始したら良いと思います。
ちなみにヘルペスウイルスに、元いる子が一旦感染しないとこの方法は使えません。
感染しないことには抗体を作れません。
人間のインフルエンザワクチンと同じです。
あれも弱毒化したインフルエンザウイルスを体内に入れて抗体を作るのです。
ただご安心ください。
ヘルペスウイルスは感染してから発症するまで最低でも3ヶ月ほどかかると言われてます。
すぐに直ぐに症状が出るものではないのでご安心ください。
繰り返しになりますが、このヘルペス処理は新入りの子も元いる子も全員感染していることが前提です。
よろしくお願いします。
✩.*˚
温度の上げ方ですが、いきなり33℃は厳しいですので、
3~5日で5度以内
を目安に目標温度まで上げます
ちなみに金魚は寒くなっていく方には弱いですが、暖かくなる方は強くてへっちゃらなのでご安心ください
と、いうことなのでヒーターは35℃まであげられるものをオススメします
100W (〜40L)
150W(~60L)
200W(~80L)
300W(~150L)
1000W(~500L)
最後に
ヘルペスはもう居ないとか言う人もいますが、それは嘘のようです
実際問題、中国系が持っていることがあるそうで、だからトラブルが絶えないそうです
『中国産と国産を現にバンバン混ぜてるけど問題ないよ』
って方はたまたま運がよかっただけかもしれません。
神奈川県にあります有名な金魚屋さんいわく、中国金魚と混ぜても大丈夫な品種や産地がある程度決まっているらしいです。
もちろんヘルペスだけが原因ではありません
日本の方とは違う細菌や寄生虫がいたりしますから、各種の薬を使って長期にわたって念入りにトリートメントはをする必要があります。
それがめんどくさかったら、国産にしておきましょう!
中国産などにデビューするのはなかなかハイレベルだなぁってことですね、要は。
✩.*˚
以上です
参考になりましたら幸いです
P.S.
ご質問などありましたらご遠慮なくこちらまでDMください
https://www.instagram.com/kinchan_ch/